K字型経済とは?コロナ後回復!上昇組になる対策で好決算へ
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この記事のまとめ
今回は、K字型経済とは?の解説から関連用語説明、コロナ後も好決算を迎えるための対策についてご紹介します。
こんにちは!
アクセルパートナーズのスタッフ桜井です。
「K字型」という言葉を聞いたことはありますか?
この単語は、新型コロナウイルス感染症後の経済や景気の様子を表すもののようです。
今回、K字型とはどういう意味か、この状況にあって、会社や事業をどうしたらいいのかについて、当社の社長二宮さんに話を聞きました。
(編集:桜井ゆかこ)
目次
1.「K字型」とは?K字型回復、K字型経済も一緒に解説
調べてみると、K字がつく用語が色々出てきたんですが、そもそもK字、K字型とは何なのでしょうか?
K字とは、ようは二極化の様子ですね。
分かりやすく詳しく解説していきます!
例えば、景気の回復などを表すとき、V字回復という言葉を聞いたことはないでしょうか?
V字回復とは、経済成長率が低下し、急速に回復したときグラフの線がV字になる形を表しています。グラフの形としては、他にもU字、L字など様々な形があります。U字はV字より回復が遅いという特徴があり、L字は危機が起きた以前の水準に戻らない場合の形です。
こういった表の指標は、国内総生産(GDP)をもとに表現されることが多い印象です。
GDPって確か、国内で生み出された「儲け」のことですよね
そうです。よくグラフで示される経済成長率は、物価変動の影響を取り除いたGDPの増加率です。
K字とは業績拡大グループと業績落ち込みグループの二極化の形
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、景気の動きがこれまでにあったようなV字やL字ではない形を示しています。それがK字型です。
K字とは、経済が落ち込み回復する際に、業績を伸ばすグループと落ち込みが拡大するグループに二極化される様子を表す言葉です。格差拡大している経済状況を指す言葉としても使われます。
次の項で、どの業界が業績を伸ばしており、どの業界が落ち込んでいるのか詳しく見ていきます!
K字の関連用語としては以下のものがあげられます
K字がつく他の言葉としては、K字型回復、K字型経済(K字経済)、K字型展開、K字決算などがあります。
K字型回復とは、K字の説明の通り、景気回復について二極化するグラフの形を示した言葉です。
K字型経済とは、富裕層と貧困層の経済格差など経済の二極化が進んでいる状態のことです。
2.コロナで二極化 どの業界が増益?減益?
現在、ワクチン接種が進み、アフターコロナ後の景気回復が期待されています。しかし、その回復は一律ではなく、増益する企業と減益する企業へと二極化するのではないかと言われています。
この二極化、主に製造業と非製造業で起こっている傾向にあります。
具体的に、増益傾向の業種としては、製造業である電機や自動車、半導体関連などです。これは、アメリカや中国の景気回復を背景に輸出が増えたというのが要因です。この製造業に加え、テレワークが推進されたことなどの影響で情報・通信業や、巣ごもり需要もあり、家庭用ゲーム機なども好調です。
一方で、反対に減益傾向にある業種としては、外食、百貨店、ホテル、航空や鉄道などがあげられます。ステイホーム、時短営業や移動の制限などのあおりを受けたことが要因です。
この状況下で製造業は増益しているというのは少し意外でしたが、生活しているなかで実感できる傾向だな~と感じました。
コロナのあおりを受けるなどで、落ち込みから回復できない場合、どうしたらいいのでしょうか?
では対策をご紹介します!
3.K字型経済のなかで上昇組になるための対策
当社のコラムは、主に中小企業さま向けに発信しているので、対策に入る前に「中小企業の基本戦略」についておさらいしましょうか。
中小企業の基本戦略
①客単価を上げる
そもそも客単価の低下が起こる原因としては、商品の価格が安い、お客様の買い上げ点数が少ない、リピートなど購入の頻度が少ないなどがあげられます。
コラム「【課題解決思考法】利益を上げる方法を分解するロジカルシンキング」で、利益を上げるために様々な観点から分解し、問題や課題を洗い出す方法を解説しているので、気になる方はぜひあわせてご覧ください。
②付加価値を上げる
自社の商品やサービスなどで購入してもらうことに付加価値があると、他社や業界の影響を受けづらくなります。コラム「サービスへのシフトで売上向上!小売における高付加価値化とは」がおすすめです。
③お金があるところに売る
資産をもっている層やこだわりを持つ人々をターゲットにするという戦略です。
以上が「中小企業の基本戦略」の簡単な紹介でした。では本題である「K字型経済のなかで上昇組になるための対策」について解説していきます。
以下が3つの対策です。
[wp-svg-icons icon=”pencil” wrap=”i”]K字型経済のなかで上昇組になるための対策
対策①盛り上がっている業界に進出する
対策②ITに力を入れる
対策③BtoBのなかの盛り上がっている相手に売る
では詳しく解説していきます。
①盛り上がっている業界に進出する
自社にいくら優秀な人材がいて、良い商品・サービスを持っていても、市場が適切でなければモノは売れず、利益をちゃんと出すことも難しいです。
アンテナをはり、自社のノウハウを流用できそうな盛り上がっている業界があれば、進出してみるのも一つの手です。
補助金を使って新たな業界へ進出する企業さんも多くいます。
【中小企業向け】おすすめの事業再構築補助金について解説します!
当社でもそういった企業様をたくさん支援してきました。ごく一部ですが、こちらでご紹介しています。
ワクチン接種が進んだ今、国としてもこれまでの移動制限が緩和されたり、経済の活性化に力が入れられる動きがあるかもしれません。
状況を注視しつつ、補助金や助成金など活用できるものは適切に活用し、ひとつに偏った売り上げ構成とならないようにするのが重要です。
②ITに力を入れる
今後ITを上手く活用できる企業とそうでない企業の差がひらき、まさにK字型の景気回復が起こる可能性があるともいわれています。
自社でITを活用し効率化を進めるだけでなく、デジタルのサービス提供ができないかということも一度見直してみることも重要です。
これまで対面で行っていた営業活動や、提供していたサービスを一部ITを利用し非対面で行うことができれば、時間の効率化などに繋がります。
ITを活用する目的の本命は実は売り上げアップ、というコラムがありますので、ぜひあわせてご覧ください。具体的な例もあげて分かりやすく解説しています。
ITの本命は効率化より売上UP☝
③BtoBのなかの盛り上がっている相手に売る
「中小企業の基本戦略」にでてきた「お金があるところに売る」に通じますが、低迷している業界相手のサービスを新たにはじめるより、増益になった業界や企業相手の商品やサービスを考えるほうがその勢いに一緒に乗ることができます。
K字型のなかで上昇する企業になるためには、上昇している業界に進出する、ITを活用する、盛り上がっている相手に売るなどの対策をとっていくことがポイントです。
その他の対策と人材戦略とターゲット
そもそも新たな事業やIT活用に投資する余裕はない、という場合は、こちらのコラムが参考になります。
外的要因である、マクロとミクロの視点、内的要因である、新規顧客、既存顧客、客単価の3点から分かりやすく解説しています。
すぐできる!収益改善に繋げる方法を分解するロジカルシンキング・ロジックツリー
人事戦略にお悩みの方はこちらがおすすめです。
【実践済・採用成功のコツ1】中小企業向け効率良く採用がうまくいく求人募集
コロナに合わせたSTPの見直しが大事
コラム「STP分析で適切なターゲット選定をしよう」で詳しく説明していますが、簡単にかいつまんでご紹介します。
STP分析は、ターゲットを絞り込むときに使えるフレームワーク(枠組み)です。それぞれ以下の意味です。
K字型経済のなかで上昇組になるための対策
「S」:セグメンテーション(Segmentation)・・・市場細分化
「T」:ターゲティング(Targeting)・・・標的市場の選定
「P」:ポジショニング(Positioning)・・・市場での自社の立ち位置
「S」で、市場にバラバラに存在している顧客を、同じ性質やニーズを持つ区分に分ける作業を行います。区分としては地理(都道府県、人口など)、人(年齢、性別、収入など)、心理(ライフスタイル、心理的特徴、価値観など)、行動(商品の購買頻度、回数、購買プロセスなど)があります。
こういった情報は、官公庁が出している統計データ、自社で蓄積した顧客データ、アンケートデータの購入などで入手が可能です。
「S」で細分化後、「T」で細分化した市場の中から、自社の商品やサービスを提供するのにふさわしいターゲットを選定します。市場規模はどれくらいあるのかという点を意識するのが重要です。
そして、最後に「P」ポジショニングを行います。ターゲット市場における自社商品やサービスの立ち位置(ポジション)を明確にしていきまます。
ターゲットに自社の製品のどんな点をアピールするのか、どうやって認識してもらうのか、どのように認知されたいのか、という点を明確にして自社の製品の差別化を図っていきます。
当社のYouTubeチャンネルにも解説動画がありますので、あわせてご覧ください!
以上の対策を打って、今期好決算を迎えていきましょう!
まとめ
今回のまとめ
今回はK字型経済とは?の解説から、コロナ後も好決算を迎えるための対策についてご紹介しました。
「K字型」とは、K字とは、経済が落ち込み回復する際に、業績を伸ばすグループと落ち込みが拡大するグループに二極化される様子を表す言葉です。
どの業界が増益となり、減益であるかは以下の通りです。
増益→主に製造業
電機や自動車、半導体関連、その他、情報・通信業、家庭用ゲーム機など
減益→非製造業
外食、百貨店、ホテル、航空や鉄道など
上昇組になるための対策
対策①盛り上がっている業界に進出する
対策②ITに力を入れる
対策③BtoBのなかの盛り上がっている相手に売る
コロナに合わせたSTPの見直しが大事です。
アクセルパートナーズは、様々な企業さんでコンサルティングを行い、特にWebで成果を出している実績があります。
また、補助金申請や事業計画の支援を行い多数の結果を出し、皆様からご好評をいただいています。
お困りの際は、ぜひ一度お問い合わせよりご連絡ください!
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この記事の監修
中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾
WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。