【課題解決思考法】利益を上げる方法を分解するロジカルシンキング
- 2020年10月06日
二宮圭吾
今回は、「利益を上げるための分解思考」がテーマです。
売り上げをあげるためには、「客数」「客単価」など利益が出る際の様々な要因を分解して、具体的に問題や課題を発見し、改善していくことが重要です。
このテーマについて、動画アクセルチャンネルにて解説しましたので、その内容を文章にしてまとめていきます。
目次
はじめに粗利を分解する!
「粗利をどうやってあげよう?」「とりあえず頑張りましょう!」と言うだけになっていませんか?
粗利を分解して、現在ある問題や課題を見つけ、改善していきましょう。
「売り上げあげたいんだよね」と言われたとき、「客数ですか」「客単価ですか」という点で話を聞いていくと、具体的な改善策を提案していくことができるようになります。
大前提としては、客数×客単価×利益率=粗利が出るという式です。
客数を分解して把握
客数は、新規と既存に分解することができます。
新規と既存では、クライアントさんの業種によって違ってくるとは思いますが、今回はリアルとWebという分け方で解説していこうと思います。
既存は、ヘビーユーザー、ライトユーザー、休眠ユーザーとなります。
新規顧客獲得の施策
Webで新規ユーザーを伸ばしていく場合
一番大きいと考えられる流入は、「検索エンジン」があります。検索エンジンを分解すると無料である自然検索と、有料の広告(リスティング広告など)があります。
その他に、SNS、媒体、動画などの方法があります。
【例】利益が下がった原因が、自然検索にあるとし、30%低下したとします。その影響で、新規ユーザーの客数が15%下がってしまいました。その結果、客単価と利益率がこれまでと同一の場合、粗利も15%低下したとします。
⇒まずは、何が要因で粗利が下がったのか原因を突き詰め、30%低下した自然検索を回復できるか、別の部分でカバーすべきか、ということを検討していきます。
すぐにでも低下分を埋めなければいけない、という場合は、有料の広告を考えてみることも有効です。利益率は下がるものの、それ以上の回復が見込めるかもしれません。
特に自然検索は、施策を行っても効果が出るのに時間がかかってしまうため、すぐに効き目があらわれる有料の広告と、Twitterなど簡単かつ無料でできる対策を行っていくことがおすすめです。
リアルでの対策
新規顧客の受注が減少したとき、Webではなくリアルでは、インバウンド(顧客から企業に問い合わせや訪問してもらう形)が低下していることが考えられます。
そこで、受け身であるインバウンドから、自社→顧客へのアプローチであるアウトバウンドに力を入れることが重要になります。
顧客の属性なども鑑みて、どの点で顧客の数が低下しているのか分析し、それにあわせて施策を試していきましょう。
既存の顧客数が落ちた場合
既存の顧客はヘビーユーザー、ライトユーザー、休眠ユーザーに分けることができます。
既存顧客が減ってしまった場合、サービス力の向上、競合の調査、CRM、インスタという施策を行うことを考えていきましょう。
既存の顧客数が減った原因として考えられるのは、サービス力の低下、競合他社が増えたことなどがあります。
特にヘビーユーザーが減ってしまった場合は、重大な問題があるかもしれないので、対策をとりましょう。
既存の顧客に対し、サービス力を磨いたり、ライトユーザーを増やしたい場合は値引きやメルマガの施策など、顧客のメリットを考え施策を打ったりすることが大切になっていきます。
休眠ユーザーを目覚めさせる
休眠ユーザーを再度獲得するには、CRMが重要となります。CRM(Customer Relationship Management)とは、顧客関係管理を表します。休眠ユーザーがどのくらいいるか把握し、そこに対しアウトバウンドに営業することも重要です。休眠ユーザーになってしまうスピードも速いので、この部分のユーザーを掘り起こすための施策もあわせて考えていきたいです。
客単価をあげていくには
客単価は、商品単価と点数に分けることができます。
商品単価は、パッと思いつくとこで端数効果(例:1,998円のような価格設定)などがありますが、もっと根本的に考えていく必要があります。
商品単価を上げるために、どうサービス力をあげるのかを意識することが重要となります。
点数をどうやって増やすかは、飲食店を例にあげると分かりやすいと思います。
例えば、食事後のデザートを上手にすすめることなどで、一人当たりの商品点数を増やせられることが考えられます。店員さんがデザートの良い点などを熟知しており、うまくおすすめできれば、別腹と思って追加注文してくれるお客さんが増えるかもしれません。
利益率の分析
利益率に対するアプローチはとても重要です。
利益率が低ければ、どれほど頑張っても薄利多売となり、従業員も辞めて行ってしまうような状態になりかねません。
以下が利益率が低い理由となっています。
・原価が高い(例:家電量販店でのApple製品)
・競争が激しい (例:価格競争やクレジット決済など顧客の利便性追求の手数料)
・付加価値が低い (例:美容院の店舗物販とAmazonなどの通販)
・効率が悪い
・ロスが多い (例:売れ残りや不良品が多いなど)
まとめ
客数、客単価はマーケティングやプロモーションの要素が強い話でしたが、利益率は全社戦略的な項目となりました。
利益を上げるために様々な観点から分解していくと、問題や課題が見えてくると思います。
冒頭に貼った表も、ここまで読んでいただければ、伝わりやすくなったのではないでしょうか。
動画では、具体的な例え話などを交えて解説していますので、あわせてご覧いただければ嬉しいです。
どこから手を付けていけばいいか分からないなどお困りの際は、ぜひアクセルパートナーズにご相談ください。