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【事業再構築補助金】エステサロン開業にも利用できる!採択事例や補助対象経費を紹介!

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企業の思い切った事業再構築を支援する「事業再構築補助金」。他の補助金と比較して補助額が大きく、建物費も補助対象経費にできるため、非常に人気のある補助金です。

今回は、エステサロンを開業するために事業再構築補助金をどのように利用できるのか、採択事例も紹介しながら解説します!

 

1.事業再構築補助金とは?企業の思い切った事業再構築を支援する補助金!


事業再構築補助金とは、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための思い切った事業再構築を支援することを目的とした補助金です。

事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受け、付加価値額を向上させる事業計画を策定することが必須要件で、その他申請枠ごとに追加の要件があります。

「事業再構築」とは、「新市場進出(新分野展開、業態転換)」、「事業転換」、「業種転換」、「事業再編」または「国内回帰」の5つを指します。事業再構築補助金に申請するためには、これら5つのうち、いずれかの類型に該当する事業計画を策定することが必要となります。

類型

定義

新市場進出

(新分野展開、業態転換)

主たる業種または主たる事業を変更することなく、新たな製品等を製造等し、新たな市場に進出すること

事業転換

新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更することなく、主たる事業を変更すること

業種転換

新たな製品等を製造等することにより、主たる業種を変更すること

事業再編

会社法上の組織再編行為等を交付決定後に行い、新たな事業形態のもとに、新市場進出(新分野展開、業態転換)、事業転換または業種転換のいずれかを行うこと

国内回帰

海外で製造等する製品について、その製造方法が先進性を有する国内生産拠点を整備すること

 

2.エステサロンの採択数は?第10回公募ではおよそ100件!


2023年6月締切の第10回事業再構築補助金では、事業計画名に「エステ」「脱毛」等が含まれる事業は98件採択されています(エステサロンによる物販の販売事業や、美容室等とのシェアサロンを含みます。

事業計画名と概要のみで判断しているため実際の採択件数とは異なる場合があります)。

エステサロンは「生活関連サービス業,娯楽業」に分類されますが、約半数である46件が既存事業も「生活関連サービス業,娯楽業」でした。

既存事業の主たる業種別に見ると、2番目に多いのは「卸売業、小売業」の13件、3番目は「医療、福祉」の10件でした。

 

3.どのような事業が採択されているの?採択事例を紹介!


実際にはどのような新規事業が採択されているのでしょうか。第10回事業再構築補助金の採択事例の中から、件数が多かった事例をご紹介します。

 

■男性/キッズ/介護脱毛サロンの新規開業(17件)


メンズ脱毛や10代を中心としたキッズ脱毛は、近年市場が拡大しており、施術希望者が増えています。また、介護脱毛を希望する40代以上の女性も増えています。家族全員で脱毛サロンに通うという家庭も今後増えてくるかもしれませんね!

 

■セルフエステ/セルフ脱毛サロンの新規開業(16件)


コロナ禍で人的接触を避ける傾向の中、急成長したのが非接触型のセルフエステやセルフ脱毛の分野です。感染症対策だけでなく、人件費を抑えることができる点でも魅力的な事業です。

 

■トータルサロン、シェアサロンの新規開業(9件)


ネイルサロン×美容室、脱毛サロン×フェイシャルエステサロン等、組み合わせは様々ですが、異なる美容メニューをワンストップで提供できるトータルサロンが近年増えています。美容師・ネイリスト・エステティシャン等の異なるジャンルの美容従事者が1つの店舗をシェアする「シェアサロン」も人気が高まっています。

結婚や出産などのライフスタイルの変化により、フリーランスという働き方を選ぶ女性が増えています。シェアサロンによる開業は、比較的安い資金で開業でき、シェア相手の美容従事者と家賃・光熱費だけでなく顧客もシェアできるという利点があります。

また、脱毛とフェイシャルエステなど、1店舗で2種類以上のメニューを同日に行うことができるという顧客の利便性も叶えることができます。トータルサロンやシェアサロンは、働き手と顧客側の双方にメリットの多いサロンなのです。

 

■カフェ併設エステサロンの新規開業(5件)


エステの予約時間の前後に、中途半端に時間が空いてしまうこともよくあると思います。そのような空き時間を過ごすのにもぴったりな、カフェ併設のエステサロンも増えています。

友人同士やカップルでも来店しやすく、より気軽に来店できるのではないでしょうか。

カフェを併設することにより、客単価の向上だけでなく、カフェに立ち寄ったことがきっかけでエステサロンにも来店するといった新規顧客獲得効果も期待できます。

採択事例では、美容や健康に特化したカフェなど、既存事業の強みを活かしたカフェメニューを提供する事業もありました。より一層の差別化になるので、集客が期待できそうですね!

 

4.エステサロン関連事業で利用できる申請枠は?「物価高騰対策・回復再生応援枠」がおすすめ!


事業再構築補助金には、第11回公募では主に6つの申請枠がありました。第10回事業再構築補助金の応募件数と採択件数は下記の通りです。

出展:事業再構築補助金ホームページ「事業再構築補助金第10回公募の結果について」

 

表から分かるように、応募件数として多いのは成長枠と物価高騰対策・回復再生応援枠です。成長枠の場合は申請できる新規事業の業種が指定されており、エステサロンは残念ながら該当しません。

エステサロンを新規事業として申請する事業者の多くは、「物価高騰対策・回復再生応援枠」にて申請していると思われます。

 

「物価高騰対策・回復再生応援枠」の補助額・補助率は?

 

「物価高騰対策・回復再生応援枠」の補助額・補助率は下記の通りです。

従業員数

補助額

補助率

5人以下

100万円~1,000万円

■中小企業:2/3

 (従業員数5人以下の場合は400万円、6~20人の場合は600万円、21~50人の場合は800万円、51人以上の場合は1,200万円までは3/4

■中堅企業:1/2

 (従業員数5人以下の場合は400万円、6~20人の場合は600万円、21~50人の場合は800万円、51人以上の場合は1,200万円までは2/3

6~20人

100万円~1,500万円

21~50人

100万円~2,000万円

51人以上

100万円~3,000万円

 

「物価高騰対策・回復再生応援枠」の申請条件は?

 

それでは、「物価高騰対策・回復再生応援枠」にはどのような事業者が申請できるのでしょうか。

条件は4つあります。

〈物価高騰対策・回復再生応援枠 申請条件〉

① 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】

② 事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。【認定支援機関要件】

③ 補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年率平均 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】

④ 以下(a)(b)のいずれかを満たすこと

(a)2022 年 1 月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が対 2019~2021 年の同 3 か月の合計売上高と比較して 10%減少していること(当該要件を満たさない場合は、2022 年 1 月以降の連続する6か月のうち、任意の3か月の合計付加価値額が対 2019~2021 年の同3か月の合計付加価値額と比較して 15%以上減少していることでも可。)【売上高等減少要件】

(b)再生事業者(Ⅰ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定中の者

又はⅡ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定済かつ再生計画成立後

3 年以内の者)であること【再生要件】

 

事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】

事業再構築補助金における「事業再構築」とは、「新市場進出(新分野展開、業態転換)」、「事業転換」、「業種転換」、「事業再編」または「国内回帰」の5つを指し、申請するためにはこれら5つのうち、いずれかの類型に該当する事業計画の策定が必要となります。

 

事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。【認定支援機関要件】

事業再構築補助金ではすべての申請枠にこの条件があります。認定経営革新等支援機関は、こちらで検索することができます。

認定支援機関検索

 当社、アクセルパートナーズも認定経営革新等支援機関です!事業再構築補助金の第1回公募から事業者様の支援を行っておりますので、申請をお考えの方はぜひご相談ください!

 

補助事業終了後 3~5 年で付加価値額の年率平均 3.0%以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均 3.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】

 付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものです。事業再構築補助金では3~5年間の事業計画書を策定しますが、付加価値額または従業員一人当たりの付加価値額が年率平均3.0%以上増加する見込みの事業計画の策定が必要です。

 

以下(a)(b)のいずれかを満たすこと

(a)2022 年 1 月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が対 2019~2021 年の同 3 か月の合計売上高と比較して 10%減少していること(当該要件を満たさない場合は、2022 年 1 月以降の連続する6か月のうち、任意の3か月の合計付加価値額が対 2019~2021 年の同3か月の合計付加価値額と比較して 15%以上減少していることでも可。)【売上高等減少要件】

(b)再生事業者(Ⅰ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定中の者又はⅡ.中小企業活性化協議会等において再生計画を策定済かつ再生計画成立後3 年以内の者)であること【再生要件】

 

 「物価高騰対策・回復再生応援枠」での申請を考える場合、(a)の売上高等減少要件を満たすかどうかが重要なポイントとなる場合が多いです。

 この要件を満たしている状態とは、例えば下記のような場合です。

 

5.どのような経費が補助対象?改修工事や広告制作にも利用できる!

 

事業再構築補助金では、下記11種類の補助対象経費があります。

①建物費

②機械装置・システム構築費

③技術導入費

④専門家経費

⑤運搬費

⑥クラウドサービス利用費

⑦外注費

⑧知的財産権等関連経費

⑨広告宣伝・販売促進費

⑩研修費

⑪廃業費(産業構造転換枠に申請し、既存事業の廃止を行う場合のみ)

このうち、エステサロンの事業再構築として下記のような申請例があります。

補助対象経費

利用例

注意事項

建物費

店舗の内装工事

専ら補助事業のために使用される場所のみが対象

機械装置・システム構築費

脱毛機やエステ機器等の導入

専ら補助事業のために使用される機械のみが対象

ECサイトの構築

専ら補助事業のために使用されるサイトのみ対象

クラウドサービス利用費

クラウドサービス、WEBプラットフォームの利用

サーバーの領域を借りる費用等が補助対象で、サーバー購入費・サーバー自体のレンタル費等は対象外

広告宣伝・販売促進費

チラシ広告の制作・印刷

補助事業実施期間内に使用・掲載されることが必要

専ら補助事業のために利用されることが条件のため、既存事業にも利用できる部分がある場合、対象経費として認められない場合があるので注意が必要です。

 

まとめ

今回は、事業再構築補助金でエステサロン事業を行う際の採択事例や申請枠、補助対象経費について解説しました。

近年、エステサロンの施術メニューやサービス内容も多用化してきました。既存のサロンに、今まで扱っていなかった施術メニューを追加してトータルサロンにしたり、カフェを併設して新規の複合型サロンにしたりするなど、時代の変化に合わせたサロン経営を目指し、事業再構築補助金に挑戦してみてはいかがでしょうか。

当社、アクセルパートナーズは、事業再構築補助金の第1回公募から事業者様の支援を行っております。

100社以上ご支援した沢山のノウハウをもとに、お客様の状況に合わせたサポートを提供いたします。

応募申請だけでなく、交付申請、実績報告といった先々のサポートまで、サービスメニューをご用意しております。

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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