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【中小企業向け】戦略伝授!マーケティングとプロモーションの違い

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    公開日:

この記事のまとめ

 

今回は、マーケティングとプロモーションの違いという話題を中心に、10年以上webを通してマーケティングに携わってきた社長 二宮さんに話を聞きました。本質的なマーケティング部が存在しない危険性や、どのような人材がマーケティングを担当するのがおすすめかという内容になっています。

こんにちは!
アクセルパートナーズのスタッフ桜井です。

あなたは「マーケティング」「プロモーション」違いをご存じでしょうか?
私はというと、大体似たようなものなんじゃないの?なんて雑な認識をしていました・・・。でも、今回お話を聞いて全然違うものだってことを痛感したんです!

特に中小企業さんにとっては、ちゃんと知っておかないと、部署や担当者がいても機能しない可能性があることが分かりました。

今回、「マーケティング」と「プロモーション」の違いを説明してもらうのは、当社の社長 二宮さんです。10年以上webを通してマーケティングに携わってきた社長ならではの視点で解説してもらいます。

話を聞いて、この2つをごちゃごちゃにして考えると、危険かも!?と気づきました。

(編集:桜井ゆかこ)

「マーケティング」と「プロモーション」の違い

そもそも「マーケティング」と「プロモーション」って、それぞれどんな意味だと思いますか?

そう言われると、パッと出てこないですね・・・。
うーん・・・「マーケティング」はどうやって売っていくかという感じで、「プロモーション」は宣伝するイメージでしょうか。

お!わりと方向性はあっていますが、大事な部分が抜け落ちてますね。

大事な部分?

端的に言うと、「プロモーション」は「マーケティング」の一部なんです。ここの認識を間違ってしまうと、売上や利益に繋げるための戦略をうまく立てられない危険性があるんです。
では「マーケティング」と「プロモーション」について、それぞれ簡単に説明していきましょう。

マーケティングとは

企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』マーケティング

経営学者ピーター・ドラッカーや日本マーケティング協会など、色々な言葉でマーケティングを定義していますが、ようは、お客様に商品やサービスを選んでもらうまでの過程全般の活動と捉えて大丈夫です。

マーケティングの目的は、市場のニーズに応えて売上や利益を増やすことにあります。

プロモーションとは

販売促進
宣伝:提供する商品やサービスを、広範の消費者へ認知させるプロモーション活動の一種である。
広告 :マーケティングミックスの理論のひとつで、宣伝活動のこと。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』プロモーション

プロモーションは、日本語に訳すと販売促進という意味になります。

Wikipediaの説明に出てきたマーケティングミックスは、4Pとも呼ばれ、以下の立案・実行プロセスがあります。

・Product(プロダクト:製品)
・Price(プライス:価格)
・Place(プレイス:流通)
・Promotion(プロモーション:販売促進)

この4Pの1つがプロモーションです。

まとめると、プロモーションというのは、消費者に対し物を買いたいという購買意欲を喚起するための活動ということです。

プロモーションの目的は、企業や製品・サービスの認知拡大と、購買の動機づけです。

「マーケティング」と「プロモーション」

 

「マーケティング」とは、お客様に商品やサービスを選んでもらうまでの過程全般の活動

「プロモーション」とは、消費者に対し物を買いたいという購買意欲を喚起するための活動

「プロモーション」は「マーケティング」の一部

混ぜて考えると何が問題なのか

どんな違いがあるのかは理解しました!それで、分けて考えたほうが良いワケとは何ですか?

企業の部署で考えてみましょう

マーケティング部という言葉で思い浮かぶのは、PCでデータをこねくり回すなんてイメージでしょうか。
実際、マーケティングを行う部署、というと具体的には以下のような部が思い浮かびそうです。

・プロモーション部
・広報部
・営業部マーケテイング課

マーケティングをこういう部門で行うと、企業の課題解決や戦略がうまくいかない可能性が高くなります

まず、「プロモーション部=マーケティング部門」という場合、何が問題となるのでしょうか。
上記の項目の通り、「プロモーション」つまり販売促進は、マーケティングの一部分です。それゆえプロモーション部だけだと販促中心となるため、近視眼的になってしまう危険性があります。

「広報部」はそもそも役割や目的が違ってきます。広報部は社内外への情報発信を行い、企業の価値を向上させることを目的としています。一方マーケティングは前述通り、市場のニーズに応えて売上や利益を増やすこが目的のため、やはりマーケティングのほうが広い範囲に対応しているのです。

「営業部マーケテイング課」の問題点は、営業の下にマーケテイングが来てしまっている点にあります。マーケティングは営業の下部に置くのではなく、営業部と横で並ぶべき部門です。

マーケティングを行うために必要な情報は多岐に渡ります。

マーケティングを行うために必要な情報

 

・商品はニーズにあわせて開発できているか
・商品の値段は適正か
・どのような広告が必要か
・パンフレットなど販促物は効果的に用意できているか
・お客様の声はどうか
・競合他社や市場の動き など

開発部、営業部、広報部など社内を横断する情報を必要とするのが、マーケティングなのです。

本質的なマーケティング部が存在しない危険性

それぞれの部署はそれぞれの目的で動いています。
例えば、開発部は技術を高め、営業部は数を追いかけます。しかし、技術力の高いものが売れるとは限りませんし、がむしゃらに営業をかければ顧客を獲得できるというわけでもありません。

市場のニーズに応えた商品を開発し、効果的な営業を行うことで顧客獲得に繋がります。その一連の流れで重要となるのがマーケティングです。

では、マーケティングを担当するのは、どのような人材なのでしょうか。

実は、最悪なパターンというのが「Webとか必要となってくるし、若手が良いよね」という形で、名ばかりのマーケティング担当者がいるだけの状態です。

「お客様に商品やサービスを選んでもらうまでの過程全般の活動」を行うためには、前項にあるとおり、様々な情報が必要となってきます。そして、その情報をもとに提案したり、施策を行ったりするためには、権限が必要となってくるのです。

例えば、若いマーケティング担当者が、顧客情報を分析し、営業部から実際の顧客の声を貰い、ニーズにあうものを開発部に打診し「お客様はこんな商品を欲しています、作りましょう!」と提案し、広告戦略を考え、こういう営業方法をとってほしいと営業部へ伝えることを考えてみます。
マーケティング担当者に権限がなければ、難しい部分がいっぱい出てくるのではないでしょうか。

では、どんな人材がマーケティングを行えばいいんですか・・・?

マーケティングをちゃんと機能させる解決策はこれです!

【解決策】マーケティングを機能させるには

解決策は、マーケティングを行う責任者に大きな権限を持たせることです。

特に中小企業の場合、開発、商品、販促、営業などを含む会社全体を横断した視点で見ることが出来ているのは、社長しかいないことが多いです。そのため、マーケティングの責任者の適任は、実はトップである可能性が高いです。

しかし、社長は往々にして忙しい存在だと思います。
そこまで手が回らない場合は、マーケティングを行う人材をNo.2の位置に据えるのがおすすめです。
その人材がいない場合は、外部に頼むというのもひとつの手です。社長が信頼できるコンサルタントに、週1回あるいは月2、3回くらいの頻度で依頼するのもおすすめです。その際、費用は月々2~30万円程度かかることが予想されます。

マーケティングは全社的に戦略を立てて行わなければ、効果がちゃんと出ない場合が多いため、社長を説得できる人材が担当しなければ意味がありません。

マーケティングが企業にとって非常に重要なものというのが分かりました!
実際に、マーケティングの具体的な事例が知りたいです。

掃除機の例を紹介してみますね

掃除機と言われてパッと思い浮かぶのは何でしょうか。
「ダイソン」と答える人が多いのではないかと思います。

性能が高いというだけでは、ここまで人々に印象を残すのは難しいと思います。なぜなら各メーカー、日々性能を良くするための開発を行っているからです。

ダイソンが他のメーカーと違ったことの1つは、消費者の感情面もちゃんと製品に反映させたところだと考えています。

例えば、雑巾で掃除をしたとします。掃除後、真っ黒になった雑巾を見て「うわっ」と思います。一方で、汚れた分こんなに掃除できた!と達成感を感じるのではないでしょうか。

これまでよくあった掃除機は、吸い込んだゴミが見えない部分へ溜まります。しかし、ダイソンは、一見隠したほうがいいのでは?と思うような部分を可視化させたことで、ゴミをこれだけ掃除できた!綺麗にできた!と、使用者の感情を動かす製品を生み出すことに成功したのです。

ゴミを見えるようにしたこと自体に、性能を良くする効果はありません。しかし、他の企業がやらなかったことに着目し、消費者のニーズに応え、差別化を図ったことで、掃除機といえばダイソン、という強い印象を与えることができたのだと思います。

本質的なマーケティング部が存在しない危険性とマーケティングを機能させる解決策

 

本質的なマーケティング部が存在しないと企業の課題解決や戦略がうまくいかない可能性が高くなる
解決策はマーケティングを行う責任者に大きな権限を持たせること
マーケティングを担当する人材はNO.2か信頼できる外部委託がおすすめ

 

マーケティングは全社的に戦略を立てて行わなければ、効果がちゃんと出ない場合が多いため、社長を説得できる人材が担当しなければ意味がない

まとめ

今回のまとめ

 

今回は、マーケティングとプロモーションの違いという話題を中心に、10年以上webを通してマーケティングに携わってきた社長 二宮さんに話を聞きました。

 

マーケティングとプロモーションの違いは、そもそも「プロモーション」は「マーケティング」の一部であるということでした。
そのため、マーケティングを担当する部署について、「プロモーション部」「営業部マーケテイング課」などであった場合、企業の課題解決や戦略がうまくいかない可能性が高くなるという内容について解説し、本質的なマーケティング部が存在しない危険性を話しています。
最後に、マーケティングを機能させるための解決策は、責任者に大きな権限を持たせ、担当する人材には、社内のNO.2か外部の信頼できるコンサルに委託するというのがおすすめという内容になっています。

最初にマーケティングやプロモーションに持っていたイメージと全然変わりました。マーケティング戦略をちゃんと考え実践できている企業さんと、そうでないところでは大きな差が出てきそうだなと思います。

編集後記

今まで見たマーケテイングのなかで、これは良いな~!と思ったものって、何かありますか?
全国区より、もっと地域に根付いた規模の企業さんのお話も聞いてみたいです

そうですね。ぱっと思い浮かぶのは、栃木県にあるカメラ店チェーンのサトーカメラさんですかね~。大手家電量販店ひしめく激戦区で、県内カメラ販売シェア1位を20年近く取り続けている企業さんです。
ちなみに、うちとは全く関わりがない会社さんの例です。

サトーカメラさんですか。初めて聞きました。どういうところが良い!と感じたんですか?

「カメラ」っていうと、今では大手の家電量販店やネットで購入する人が多いじゃないですか。その激しい競争のなかで、ちゃんとマーケティングを行い、差別化を図り人々に愛され、利益を出しているところに注目しています.

確かにYouTubeチャンネルやブログも充実していて面白いですね。

Webコンテンツもそうですが、特に接客がすごいみたいで。
色んな試みを見ていると、考えられたマーケティングをされているなと興味深いです。
こういうのを拝見すると、お店も持ってみたい!という気持ちがうずきます。

アクセルパートナーズは、様々な企業さんのマーケティングに関わったり、コンサルティングを行い、売り上げや利益の拡大に一役買っている実績があります。

マーケティングや企業運営など、お悩みがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士有資格者
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

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