リスティング広告で自動入札×部分一致を使うメリットと注意点

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全てのアカウントに当てはまるわけではないですが、手動入札と自動入札を戦わせたら、ほとんど自動入札が勝つようになってきています。自動入札をいかに使いこなすかがリスティング広告の成否を分けそうですね。

その中で、Googleからは、自動入札と部分一致を使うことでコンバージョンが最大化されると発表されています。弊社においても、全てのアカウントではないですが、自動入札×部分一致での運用に切り替えたところCPAが改善された実績も多数出てきました。自動入札×部分一致を使いこなすことでリスティング広告の成果を今よりも伸ばすことができると言えるでしょう。

そこで、本記事では自動入札×部分一致を使うメリットと注意点をまとめました。自動入札への理解を深め、自動入札に頼るのではなく、使いこなす運用をできるようになれば幸いです。

自動入札とは?

まずは、自動入札とは何なのかから振り返ってみましょう。漠然と「入札単価が自動で決まるだけでしょ?」と思っている方もいらっしゃると思います。その考えで間違っていませんが、もう少し解像度を上げることで、自動入札への理解がグッと深まると思います。

Googleは自動入札を下記のように説明しています。

 

“特定のビジネス目標を達成するためのクリックとコンバージョンにつながる可能性に基づいて、広告の入札単価が設定されます。”

 

これは多くの方が持っている自動入札のイメージと一致するところだと思います。では、Googleはどのような仕組みで入札単価を決めているのでしょうか?この点について、Googleは下記のように発表しています。

 

“スマート自動入札では、目標に合わせて自動入札機能がコンバージョン数(購入やサービスの利用などに至ったクリックの数)とコンバージョン値を最適化します。デバイス、地域、時間帯、リマーケティング リスト、言語、オペレーティング システムなど、オークション時のさまざまなシグナルを考慮し、すべての検索で状況に応じた処理が行われます。”

 

ちょっと小難しい書き方をしていますが、要は「目標にしたコンバージョン数やコンバージョン値になるように、シグナルと言われる色々なデータを参照して入札単価を決めます」こんなところだと思います。では、次にシグナルとは何か。詳細は割愛しますが、Googleが発表しているシグナルを下記に記載します。

 

“デバイス、所在地、地域に関する意図、曜日と時間帯、リマーケティング リスト、表示言語、ブラウザ、OS、実際の検索語句、検索ネットワーク パートナー、ウェブサイトのプレースメント、サイトでの行動、商品属性、ホテルと旅行プランの属性、モバイルアプリの評価、価格競争力、季節性”

 

一部、特定のキャンペーンでしか適用されないシグナルもありますが、これだけ多くの情報をもとに自動入札が行われているということは知っておくといいでしょう。さらに、このシグナルをGoogleは常に学習・蓄積していることも重要なポイントです。

ここまでで、自動入札の理解がだいぶ深まったのではないでしょうか。それでは、次になぜ自動入札の方が手動入札よりも成果が上がりやすいと言われているのについて説明します。なお、今回は多くの運用ケースに当てはまるであろう、同額費用でCV数が増加すること(=CPAの削減)を成果が上がることとしています。

なぜ自動入札の方が手動入札よりも成果が上がりやすいのか。

CVRが高いと推定された時に入札単価が適切に調整されるから

自動入札は、広告オークションごとに入札単価が算出される仕組みです。そのため、GoogleがCVを獲得できるだろう(CVRが高い)と推定したオークションでは、入札単価を適切に調整(おそらく上位表示させるために高めに入札)してくれます。

CVRが高いと推定するために多くのデータを活用されるから

先述したように、自動入札の入札単価が決定されるために膨大なデータが使われています。これにより、CVRの推定精度が高くなるため、入札単価調整の精度も上がりやすいと言えるでしょう。

上記のことが手動入札ではできないから

『オークションごとの入札単価の調整』と『常に学習されるデータを用いた入札単価の調整』は手動入札(個別クリック単価制)では実現できません。手動入札には手動入札のメリットがありますが、常に変化し続けるユーザーの欲求を捉えてフレキシブルに広告を出すことは自動入札と比較すると実現しにくいといえます。

それでは次に、Googleが推奨する自動入札×部分一致での運用メリットについてみていきましょう。

自動入札×部分一致のメリット

自動入札を最大限活かせるようになる

Googleは、部分一致キーワードにより、入札単価調整のための学習速度が高まると発表しています。予想にはなりますが、部分一致の方が多くの検索クエリにアプローチできるため、シグナルの収集速度が高まるのだと推察されます。

体感として、部分一致による拡張が荒れにくくなる。

これは体感ですが、手動入札×部分一致よりも自動入札×部分一致の方が、拡張した検索語句の乱れが少なくなる傾向がありそうです。また、CPCも低く広告を出すことができ、CPAの削減に繋がっている印象があります。ただ、後述しますが、検索語句の乱れが少なくなったのは除外ワードの設定をしっかりと行なうことによる影響も大きいです。自動入札×部分一致にした途端、検索語句の乱れが少なくなりやすいというわけではない点は念頭におきましょう。

 

自動入札×部分一致での運用が軌道に乗れば、運用成果は大きく改善しやすくなります。ただ、何でもかんでも自動入札×部分一致にすれば良いというわけではありません。そこで最後に、自動入札×部分一致で運用する際の注意点を簡単にまとめました。

自動入札×部分一致の注意点

除外ワードの設定を徹底する

これは、自動入札×部分一致での運用だけに限った話ではありませんが、除外ワード設定の徹底は今まで以上に行う必要があると感じています。除外ワードをあまり徹底しない場合、自動入札×部分一致でいくら検索語句の乱れが少なくなりやすいと言っても、どれだけキーワードが拡張されるかはまだまだ読みきれないため、自動入札×部分一致にしているだけで、だんだん良くなっていくという考え方は危険です。

自動入札×部分一致が正解ではないと常に念頭に置く

広告運用は、季節性によるニーズの変化や時勢を捉えながら、一つのやり方にこだわらず、柔軟に調整を行っていくことがとても重要になります。本記事では、自動入札×部分一致の効果を説明してきましたが、自動入札×部分一致が正解なわけではありません。手動入札やフレーズ一致にした方が成果が上がることはざらにあります。自動入札×部分一致での運用は手段の一つであり、目的ではないため、「今より成果を上げること」という目的を念頭に置き、常にPDCAサイクルを回していく姿勢がこれまでもこれからも大事になっていくと思います。

 

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この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
運用型広告の知見と経営者として自社の採用に携わっている経験を元に様々な業種の採用改善に携わる。

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