ホーム > 補助金コラム一覧

【随時情報更新】2021年、ものづくり補助金制度はどうなる?(2021/2/25追記)

  •  
    公開日:
※当記事は2021年2月当時のものです。10次締切分(2022年~)は条件や内容に変更があります。

中小企業による経営革新のための設備投資等に対して、一定の条件を満たすことで国から補助金が支給される「ものづくり補助金」。
特に2020年は、新型コロナウイルス感染拡大による、新規事業実施やビジネスモデル転換に向けた取り組みを支援するための「特別枠」が設けられました。

2021年には、経済産業省による令和2年度第3次補正予算案より、特別枠が「低感染リスク型ビジネス枠」という新特別枠に改編されて、ものづくり補助金制度が継続されることが発表されていますが、内容に変化はあるのでしょうか?

本記事では、ものづくり補助事業公式ホームページ(☞外部リンク)の情報を参考に、ものづくり補助金について解説していきます。
また、今後新たな情報が入り次第、随時更新していく予定です。

1. ものづくり補助金とは?

具体的な制度内容(2020年度基準)

正式名称は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、一般型とグローバル展開型、ビジネスモデル構築型の3つの型に分かれています。
2020年の第2次公募から導入された、新型コロナウイルスによる影響で新たに設定された枠は一般型の中に含まれており、一般型は通常枠と特別枠の2枠となりました。

一般型とグローバル展開型の違いは、その名の通り、補助金申請する事業が国内向けか国外向けかの違いであり、補助金額が大きく変わります。
ビジネスモデル構築型は、30者以上の中小企業が持続的に経営革新に取り組み、生産性を高めていけるイノベーション・エコシステムを構築するための支援プログラムを開発・提供することを支援するもので、現在公募はありません。

  補助金額 補助率 設備投資 対象経費
一般型通常枠 100万円~
1,000万円
中小企業:2分の1
小規模企業者・小規模事業者:3分の2
単価50万円(税抜)以上の
設備投資が必要
機械装置・システム構築費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、原材料費
一般型特別枠 3分の2 通常枠に加えて、広告宣伝費、販売促進費
グローバル展開型 1,000万円~
3,000万円
一般型通常枠に同じ 通常枠に加えて、海外旅費

 

どんな企業が対象?

〇中小企業者の場合、資本金又は従業員数(常勤)が要件を満たす会社又は個人であること(ただし、みなし大企業や過少資本企業でないこと)。

 

〇組合関連の中小企業者の場合、特定の組合等に該当すること。

 

〇特定非営利活動法人の場合、広く中小企業一般の振興・発展に直結し得る活動を行っており、従業員数が300人以下であること。

ただし、申請締切日前10ヶ月以内に、同一事業の採択決定及び交付決定を受けた事業者は申請できませんので、要注意です。

詳しくは、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 公募要領(☞外部リンク)の4ページ以降をご確認ください。

どんな事業計画が必要?

ものづくり補助金申請の要件として、以下の3点を満たす3~5年の事業計画の策定し、従業員に表明していることが必要となります。

①事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加

②給与支給総額を年率平均1.5%以上増加

③事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする

 

※ 補助事業実施年度に新型コロナウイルス感染症の影響を受けることを想定して、上記の賃上げ及び付加価値額増加の目標を据え置きし、その翌年度から3~5年の間にこの目標値を達成する計画とすることが可能です。

どういう観点で審査される?

A 技術面 B 事業化面 C 政策面
①取り組み内容の革新性
②課題や目標の明確さ
③課題の解決方法の優位性
④技術的能力
①事業実施体制
②市場ニースの有無
③事業化までのスケジュールの妥当性
④補助事業としての費用対効果
①地域経済への波及効果
②ニッチトップとなる潜在性
③環境配慮性

上記の3つの観点から審査がなされます。
その他に、成長性加点、政策加点、災害等加点、賃上げ加点がありますので、追加の書類を用意できると良いでしょう。

 

2. ものづくり補助金支給までのスケジュール

補助金支給までの流れ

簡単にまとめると、新規事業の企画→応募→審査・採択→事業実施→補助金支給という、後払いの形になります。

1.補助金公募発表~応募開始

 

約1か月半~2か月間

 

2.応募開始~締切

 

約2週間~1か月

 

3.審査期間~採択発表

 

約1か月間~2か月間

 

4.採択通知~交付申請・決定

 

約1か月間

 

5.交付決定~補助事業実施期間

 

10か月以内(グローバル展開型は12か月以内)
この期間に補助事業を実施し、中間検査を経て、実績報告を行います。

 

6.確定検査~補助金請求・支払

 

約1か月間
確定検査・・・事業にかかった費用を報告し、補助金交付額が確定すること。

通年公募となっており、定期的に公募が提示されますが、応募受付から申請期限までが短期間なので、事前準備が必須となります。

直近の補助金申請期限

第6次申請受付:令和3年4月15日(木) 17:00

第6次申請締切:令和3年5月13日(木) 17:00

申請準備をされている方は、期限を間違えないようご注意ください。

3. メリットと注意点

メリット

自社にかかるコスト削減と同時に生産性向上が図れる

新型コロナウイルスによって、営業時間の短縮や販売ルートの縮小、売上減少等に悩まされている企業は多いことと思います。
ものづくり補助金は原則返済不要となっているため、この逆境をバネに、生産性を上げる新規事業やサービス実施等に活用するのはいかがでしょうか。
国の補助金制度の中で、上限金額が高額であることも魅力です。

自社の事業計画がより明確になること

ものづくり補助金申請書類は、しっかり内容を詰めてわかりやすく整えないと採択されません。
採択されるためにも、入念に事業計画を検討する必要があるため、より明確で計画的な事業計画を立てることができるでしょう。

注意点

電子申請制度

ものづくり補助金の応募申請は、インターネットを利用した100%電子申請となっており、ものづくり補助事業公式ホームページからの申請となっています。

採択率の低さ

ものづくり補助金に申請したからといって、どんな企業でも必ず補助金を受け取ることができるわけではありません
現在発表されている第3次締め切りまでの採択結果は、以下の表のとおりです。

締切回 採択発表日 一般型総応募者数 採択者数 採択率
第1次 令和2年4月28日 2,287 1,429 62.5%
第2次
※特別枠が追加
令和2年6月30日 5,721 3,267 57.1%
第3次 令和2年9月25日 6,923 2,637 38.1%
第4次
〔一般型〕
令和3年2月18日 10,041 3,132 31.2%
第4次
〔グローバル展開型〕
271 46 17.0%

(参考:ものづくり補助事業公式ホームページ 採択結果

第1次から第3次まで、応募総数が増えていることもありますが、どんどん採択率が下がっていることがわかります。
書面内容に不備があった場合も不採択となるので、申請書類は慎重に作成してください。
たとえ不採択となっても、次の公募に応募することは可能ですので、申請書類の内容を充実させて再挑戦しましょう。
なお、特別枠で申請して、通常枠として採用されることもありますが、その場合は補助金額が減少します。

ちなみに、過去に補助金交付決定を受けたことがない事業者を優遇することになっており、過去3年間に類似の補助金交付決定を受けた事業者は、回数に応じて審査時に減点されます。

アクセルパートナーズでは、ものづくり補助金申請の代行を行っております。
経験豊富なコンサルトが担当した申請案件の90%以上が採択されておりますので、過去に審査に落ちてしまった方も、ぜひご相談ください。
また、企業の希望に合った補助金活用のご提案も行いますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
以下のリンク先で、サポート内容について詳しくご説明しております。

ものづくり補助金申請代行サポートについて

 

4. 2021年度のものづくり補助金!

2020年度からの変更点はどのような点があるか、解説します。

2021年から、一般型特別枠は、新型コロナウイルスによる新事業実施等を対象にした新特別枠として「低感染リスク型ビジネス枠」という名称へと変わります。(2020年12月28日時点情報)

低感染リスク型ビジネス枠についての詳細(2021年2月25日時点)

「低感染リスク型ビジネス枠」の申請要件は「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け社会経済の変化に対応したビジネスモデルへの転換に向けた投資をすること」です。

低感染リスク型ビジネス枠は、通常枠では1/2だった補助率が2/3となります。また、不採択になっても通常枠で優先的に採択されることや、通常枠では対象外の広告宣伝・販売促進費も補助対象になるなどのメリットがあります。

そのため、要件に合致するならば、低感染リスク型ビジネス枠で申請するのがおすすめです。要件は公募によると以下の通りです。

(出典:公募要領〔一般型・グローバル展開型〕(6次締切分)※掲載日:2月24日(水))

具体例をあげてみると、例えば建築業の場合で、5Gに対応した重機を導入し、作業員が現場に行かなくても遠隔から操作できるような形態にするといった方向性ならば合致するのではないかと当社では考えています。

ただし、以下のような機器の購入は、ビジネスモデルの転換に対して大きな寄与が見込まれないため、原則として、補助対象経費にならない点で注意が必要です。

原則、補助対象経費にならないもの

・キャッシュレス端末や自動精算機
・空調設備
・検温機器 など

5. まとめ

ものづくり補助金について、理解を深められたでしょうか。
2021年の新特別枠についての詳しい情報はまた情報が入り次第記事を更新しますので、時折アクセスいただければと思います。
ものづくり補助金制度を活用して、新規事業に取り組む等、生産性やサービスの質を向上させましょう!

 

補助金に関するお悩みは
アクセルパートナーズに
お任せください!

補助金の対象になるのか、事業計画から相談したい等
お客様のお悩みに沿ってご提案をさせていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。

補助金に関する無料相談はこちら

この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

Xをフォローする