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BCPマニュアルをチェックして中小企業は緊急事態に備えよう!

  • 2020年02月22日
  • 著者今井志津

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、マラソン大会などの大規模イベントの延期や中止、利用客の減少でホテルの休業をよぎなくされるなど、めまぐるしく環境が変化しています。

また、あらゆる業界において中国からの輸入が停滞し始めているなど、今後の動向には目が離せません。

このような不十分な条件のもとでも、事業を継続していくための対処方針を検討し、必要な経営判断を考えていかなければなりません。

あらかじめ「事業継続計画」(BCP:Business Continuity Plan)をつくっていた中小企業の方は、それに沿って行動をお願いします。

中小企業白書には、BCPを作成している企業と作成していない企業の、被災1年後の売上高を比べているデータがあります。被害額が最も大きい1億円超の階層において、4倍近く売上高に差がでています。


(出典)「2019年版中小企業白書」より

BCPをつくっていない中小企業の方も、今から策定手順に沿って、できる対策を行ってください。

※参照※
BCPとは…新型コロナウイルスや自然災害、大火災、テロ攻撃などが発生した場合に、事業への影響を検討したうえで、非常事態の際の対応の仕方を、あらかじめ取りまとめた「事業継続計画」のことです。

1 新型コロナウイルスなど感染症による事業リスク

想定すべき影響

①感染拡大期になると、多くの従業員が出勤困難となる可能性があります。ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源のうち、特に「ヒト」の確保に支障がでる可能性が高くなります。

②自然災害(地震など)とは異なり、電気・水道・ガス・通信などのインフラには、大きな問題は生じないものと予想されます。

③広域での感染拡大により、部品や材料などの確保が困難となる場合も考えられます。

④世界的規模での感染拡大により、国内だけでなく海外事業所での対策(海外事業の継続方針や、日本人従業員の帰国・滞留など)も検討しておく必要あります。

現状は、すでに①・③・④の段階に入っていると思われます。

<注意>
BCPの内容は、どのような事業リスクを想定するかによっても異なり、業種・規模・事業の態様・立地環境などにより異なります。

 

2 BCP(事業継続計画)の主要項目

1)継続すべき事業の分析と対処

①継続すべき事業は何か

新型コロナウイルスなどによって事業リスクが生じた場合に、限られた経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)で継続すべき事業を、「売上高」「取引関係」「将来の展望」などの観点から、具体的に特定していきます。

【ケーススタディ】
・東京にある㈱ワクワクは、次の3つの事業のうち、どれに優先的に対応するべきでしょうか?

・平常時の3割の経営資源しか利用できないとすると、3つの事業に優先順位をつけて対応していく必要があります

≪㈱ワクワクの選択≫
■将来性もあり、競合会社に商売を奪われるおそれのある、B社向け事業の早期再開を優先すべきと考えられます。

実際には、このように単純には判断できないことが多いですが、このような検討を通して、中核事業を決めていかなければなりません。

 

②上記の事業を継続するために必要な業務は何か

・受注の維持
・部品や原材料の確保
・在庫管理
・出荷のための輸送手段の確保
・支払、決済手段の確保
など、中核事業を継続するために必要な業務を確認します。

 

③制約を受ける資源は何か(重要な経営資源の確認)

中核事業を継続するための業務を遂行するために、必要な経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)を洗い出します。

 

④代替手段など

新型コロナウイルスなどの発生により、重要な経営資源に制約が生じた場合に備えて、
・「ヒト」を確保するための対策
・在庫品の積み増し
などの代替策を検討します。

≪代替策の例≫
■新型コロナウイルスなどの場合、事業継続のための対策として、必要な要員(ヒト)の確保が最も重要です。

要員の確保のための方策として、次のような方策を実施することが考えられます。

(1)複数班による交代勤務
従業員を複数の班に分けて、交代勤務をおこなうことで、従業員の同時感染を避けることができます。

ⅰ 発症していない従業員をいくつかの班に分けたうえで、班ごとに勤務班自宅待機班に分けて、一定期間ごとに交代する

ⅱ 就業している従業員(勤務班)の中から感染者がでた場合、自宅待機していた班が交代要員として就業する

(2)在宅勤務
従業員が自宅のパソコンで業務をおこなうことで、人と接触する機会を減らすことができ、従業員への感染を防止することができます。

(3)クロストレーニング
1人の従業員が複数の業務をこなせるよう、クロストレーニングを実施することで、万が一、重要業務をおこなうのに必要な従業員が感染した場合でも、代わりの従業員が対応することができます。

 

2)非常事態の際の必要資金の確保

新型コロナウイルスなどによる事業リスクが生じて、通常の営業収入が確保できなくなる場合に備えて、非常事態の期間に発生する費用(従業員の給与、建物の賃借料など)を概算し、これをまかなうために必要な資金を確保する方策を考えておく必要があります。

地震などの自然災害の場合は、建物、設備などの復旧費用を想定する必要がありますが、新型インフルエンザの場合は、通常の状態に戻るまでの間の運転資金を確保することがより重要となります。

中小企業庁は、今回の新型コロナウイルスの流行により、多くの中小企業の資金繰りへの影響が懸念されることから、影響を受ける中小企業を対象に、以下の支援措置を実施しています。

・「新型コロナウイルス感染拡大に伴い政府系金融機関等に対し配慮要請を行いました」
・「今般の新型コロナウイルス感染症により影響を受けている下請事業者との取引について、親事業者に要請します」
・「日本政策金融公庫が新型コロナウイルスに関する特別相談窓口を開設し、セーフティネット貸付の要件を緩和します」
詳しい内容はこちら

緊急事態でお困りの場合は、以下の機関にご相談ください。
・日本政策金融公庫
・商工組合中央金庫
・信用保証協会
・商工会議所
・商工会連合会
・中小企業団体中央会及びよろず支援拠点
・全国商店街振興組合連合会
・中小企業基盤整備機構及び各地方経済産業局

 

3 まとめ

業種や規模などによって、中小企業のみなさまの直面している現状は様々かとおもわれます。
緊急事態の方は、とにかくすぐに信頼できる機関へご相談ください。

今回ご紹介させていただいた内容は、BCPにおいて、ほんの一部にすぎません。
すこし余裕のあるかたは、以下のチェックシートを利用して、ぜひBCPの作成に取り組んでみてください。
自己チェックシートはこちら

非常事態がおこる前に、事前の対策を計画として定めておくことは、取引先などからの信頼の向上にもつながります。
自社の従業員をまもり、会社を継続していくために、中小企業の社長のみなさまがリーダーシップを発揮して、この非常事態を乗り越えてください。

今後も、中小企業のみなさまを応援していきたいとおもいます。