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中小企業の課題!M&Aによる成長戦略で解決を!

  • 2020年02月26日
  • 著者今井志津

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新型コロナウイルスの影響による、初の経営破綻のようです。

ものごとは、はじめがあれば終わりが必ずやってきます。
中小企業においても、社長が一代で起業すれば、いつか必ず引退するときがきます。

1992年から2017年にかけて、経営の担い手(役員や自営業主)は、59歳以下は約45%減少し、60歳以上約25%増加しています。
2017年においては、60歳以上が59歳以下を上回っています


(出典)「2019年版中小企業白書より」

このように経営者の高齢化が進むなかで、後継者がいないことなどにより、休廃業・解散する中小企業も増えています。
直近の2018年では、休廃業・解散の件数が4万件をこえています。


(出典)「2019年版中小企業白書より」

このように経営者が高齢化し、後継者がいなくても、M&Aなどの手法をつかって経営資源(人や資産など)を引継ぎ、無事に引退している経営者が一定数います。

「M&Aって何?」「どんな効果があるの?」
興味がわきませんか?
ぜひ中小企業の経営者のみなさんには、選択肢として知っておいていただきたいとおもいます。

1.M&Aとは何か

まず、言葉を確認します。
M&Aは英語で、「Mergers(合併)&Acquisitions(買収)」の略です。
M&Aとは、企業の合併買収のことで、2つ以上の会社が一つになったり(合併)、ある会社が他の会社を買ったり(買収)することです。

これらの手法をまとめたものが以下の図です。


(出典)「2018年版中小企業白書より」

 

2.経営者が引退するときの選択肢

つぎに、経営者が引退するときに、どんな選択肢があるのか、見ていきたいとおもいます。
以下の図を参照してください。


(出典)「2019年版中小企業白書より」

Ⅰ 事業を継続する

上の概念図のなかで、M&Aを決めるまでの、経営者が考える道すじを確認していきましょう。

1)経営者が引退することをきめます

2)事業を継続することをきめます
※「事業を継続」とは、経営資源(人や資産など)をつかって、経営者が引退しても、生産活動を停止せずにおこなうこと。

3)親族以外に事業を引継ぐことをきめます
※親族以外には、①社内の役員や従業員への引継ぎ、②社外への引継ぎ、の2種類がある。

4)②社外への引継ぎにきめます
※社外には、③社外から経営者を招く(外部招聘)、④M&A等、の2種類がある。

5)④M&Aにきめます

 

Ⅱ 事業を承継しない(経営資源は引継ぐ)

経営者が引退したあと、「事業は継続しない」、つまり「廃業」をすることになりますが、「経営資源(人や資産など)は引継ぐ」という場合もあります。
以下の図を参照してください。

1)経営者が引退することをきめます

2)事業を継続しないことをきめます

3)経営資源の引継ぎを実施します

「Ⅰ事業を継続する」と「Ⅱ事業を承継しない(経営資源は引継ぐ)」では、「経営資源を引継ぐ」ということが共通しています。

 

3.経営資源を引継ぐことのメリット

M&Aなどで事業を継続する場合と、廃業して事業を継続しない場合と、どちらを選択しても、「経営資源を引継ぐ」ということがとても重要です。
そこで、次の3者のメリットを考えてみます。

ⅰ 【買い手側】他社から事業を引継ぐ
ⅱ 【売り手側】他社へ事業を引継ぐ・事業を停止(廃業)する
ⅲ 社会的立場

ⅰ 【買い手側】メリット

・売上や市場シェアを拡大することができる
・事業エリアを拡大することができる
・人材を獲得することができる
・新事業展開や異業種への参入ができる

ⅱ 【売り手側】メリット

・後継者がいなくても、円滑に引退できる
・「顧客・販売先」「従業員」「資産」などの経営資源を、個別に他社へ引継ぐことができる
・経営資源を有償で引継ぐことで、廃業費用の一部をまかなえたり、引退後の資金にすることができる

ⅲ 社会的メリット

・中小企業のもつ貴重な経営資源がなくなることを防ぐ
・中小企業の減少をくい止めることで、国の成長につながる

 

4.経営者の引退後の生活状況

実際に、事業承継や廃業により引退した経営者は、どのように感じているのでしょうか。
事業承継した経営者約7割が「満足」「やや満足」とこたえていて、廃業した経営者についても、約半数が「満足」「やや満足」とこたえています。


(出典)「2019年版中小企業白書より」

 

また、経営者引退の準備期間にも、ポイントがありそうです。
準備期間が長いほうが、現在の生活に「満足」と感じているひとが多いようです。
早めの準備が、その後の満足度につながるようですね。


(出典)「2019年版中小企業白書より」

 

5.まとめ

最後に、「経営資源の引継ぎをしなかった理由」というデータがあります。
最も多い回答は、「引継ぎをするという発想がなかった」です。


(出典)「2019年版中小企業白書より」

 

いかがでしたか。
今回は各種データを利用して、中小企業の引退した経営者の中には、M&Aなどの手法をつかって、経営資源の引継ぎを行っている人がいることを確認してきました。
あまりにもグラフが多かったので、もうグラフはお腹いっぱいというかたがみえるかもしれませんね。

ただ、新型コロナウイルスや自然災害などの突発的な理由によらなくても、いつかは必ず引退するときがやってきます

【売り手側】は、
・「M&Aなどの事業承継」「廃業」において、「経営資源を引継ぐ」という選択肢があること
・引退の準備は、早くから準備をするほうが、満足度があがること
収益状況が悪くなるまえに、引退の時期を決めたほうがよいこと

【買い手側】は、
・起業する際に、一からはじめなくても、M&Aなどの手法により、経営資源を引継ぐ手段があること
経営資源がすくない中小企業こそ、取り入れるメリットがあること

など、双方にメリットがあり、これまで作りあげてきたことを未来へつなげられる可能性があることを、中小企業のみなさまに知っておいてほしいとおもいます。
また、中小企業の課題である、経営者の高齢化や後継者不足による休廃業や解散件数の増加をおさえるために、活用が進むことを期待しています。

今回は触れませんでしたが、M&Aなどをおこなう上では、さまざまな課題があることも事実です。
活用する際には、専門家や専門機関に相談し、アドバイスを受けることをおすすめします。

中小企業をとりまく環境が、すこしでもよくなることを期待しています。