ホーム > 補助金コラム一覧

赤字を回避する売上高はどれだけ必要?計算方法と応用法を解説

  •  
    公開日:

「自社の製品をどれだけ売れば儲かるのか」
「現在の売上高で安定した経営をできているのか」
「実は崖っぷちの経営をしているのか」

このようなことを知りたい方は多いのではないでしょうか?
赤字にならない売上高を知ることで、上記の疑問を解決することができます。
「赤字にならない売上高」は実際にいくらなのかというと「利益が0になる売上高」のことです。
本記事では、利益が0になる売上高の計算方法をご紹介します。

応用編として、目標利益を達成するための売上高の計算方法についてもご紹介します。

赤字にならない売上高を知り、安定した経営を目指しましょう。

利益が0になる売上高の計算方法とは

利益が0になる売上高を計算するために必要な要素

利益が0になる売上高を計算するために必要な要素は、下記の4つのみです。

・売上高

 

・変動費

 

・粗利

 

・固定費

各要素について簡単にご説明します。

売上高は、単純にどれだけ売ったかを表しています。

変動費は、売上の変動に伴い増減するものです。
例えば、原材料費などの原価や外注費、アルバイトの給料、楽天などのECサイトに支払う手数料などです。

粗利は、売上高から変動費を引いた残りのことです。

固定費は、売上高の変動に影響を受けないものです。
極端な事を言うと、売上高が0でもかかってくる費用のことです。
例えば、家賃や給料、水道ガス光熱費、設備の減価償却費などです。

計算方法

視覚的にわかりやすいように上記で説明した4つの要素をグラフにしました。

売上高と変動費、粗利は数量が増加するとともに右肩上がりで増えていきます。
一方、固定費は数量が増えても一定金額のままです。

そして、この固定費と粗利が接する赤色の点が利益が0になる売上高となります。

上のグラフをよく見ると、下記の計算式が成り立つことがわかります。

利益が0になる売上高=変動費+固定費

 

利益が0になる売上高=変動費+粗利

 

粗利=固定費

つまり、粗利=固定費となる売上高が、利益が0になる売上高となります。

具体例を使って実践

では、具体例を使って実践をしていきましょう。

今回は皆さんが想像しやすいように、地元のラーメン屋さんを題材にしています。
計算に必要な要素とそれをグラフ化したものが下記の図です。


※前提として、1個当たりの変動費と固定費は変動しないものとします。

この場合、このラーメン屋は何杯のラーメンを販売すれば利益が0になるのでしょうか?
皆さん一緒に考えていきましょう。

粗利=固定費となる売上高が、利益が0になる売上高でした。
今回、固定費は1,400万円です。粗利は1杯あたり700円となるため、1,400万円になるまで販売する必要があります。

1,400万円÷700円を計算すると20,000となり、固定費=粗利にするには20,000杯のラーメンの販売が必要となります。

そして、売上高は「販売数量×販売単価」で計算できるので、利益が0になる売上高は販売数量20,000杯×販売単価1,000円で2,000万円となります。

目標利益を達成するための売上高の計算方法

目標利益を達成するための売上高を計算するために必要な要素

目標利益を達成するための売上高を計算するために必要な要素は、下記の5つのみです。

・売上高

 

・変動費

 

・粗利

 

・固定費

 

目標利益

利益が0になる売上高を計算するために必要な要素に「目標利益」が追加されます。

計算方法

視覚的にわかりやすいように上記で説明した5つの要素をグラフにしました。

利益が0になる売上高を計算するグラフに「利益」が追加されたのみです。

上のグラフをよく見ると、下記の計算式が成り立つことがわかります。

目標利益を達成するための売上高=変動費+固定費+目標利益

 

目標利益を達成するための売上高=変動費+粗利

 

粗利=固定費+目標利益

つまり、粗利=固定費+目標利益となる売上高が、目標利益を達成するための売上高となります。

具体例を使って実践

では、具体例を使って実践をしていきましょう。

引き続き、地元のラーメン屋さんを題材にしています。
計算に必要な要素とそれをグラフ化したものが下記の図です。


※前提として、1個当たりの変動費と固定費は変動しないものとします。

この場合、このラーメン屋は何杯のラーメンを販売すれば目標利益を達成できるのでしょうか?
皆さん一緒に考えていきましょう。

粗利=固定費+目標利益となる売上高が、目標利益を達成するための売上高でした。
今回、固定費は1,400万円、目標利益350万円です。粗利は1杯あたり700円となるため、1,750万円になるまで販売する必要があります。

1,750万円÷700円を計算すると25,000となり、固定費=粗利にするには25,000杯のラーメンの販売が必要となります。

そして、売上高は「販売数量×販売単価」で計算できるので、利益が0になる売上高は販売数量25,000杯×販売単価1,000円で25,000,000円となります。

まとめ

「利益が0になる売上高」と「目標利益を達成するための売上高」の計算方法について解説しました。

利益が0になる売上高

 粗利=固定費

 

目標利益を達成するための売上高

 粗利=固定費+目標利益

上記2点を押さえて、赤字回避や目標利益を達成をし、安定した経営をしていきましょう。

]]>

補助金に関するお悩みは
アクセルパートナーズに
お任せください!

補助金の対象になるのか、事業計画から相談したい等
お客様のお悩みに沿ってご提案をさせていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。

補助金に関する無料相談はこちら

この記事の監修

アクセルパートナーズ 代表取締役二宮圭吾

中小企業診断士
株式会社アクセルパートナーズ代表取締役 二宮圭吾

WEBマーケティング歴15年、リスティング・SEO・indeed等のWEBコンサルティング300社以上支援。
事業再構築補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金等、補助金採択実績300件超。
中小企業診断士向けの120名以上が参加する有料勉強会主催。

Xをフォローする